でろでろ汽水域

読書感想にかこつけた自分語り

5月28日 ガルパン劇場版BD入手、他読書感想

劇場で5回観たガルパン劇場版のBDが届いた。厳密には会社帰りにヤマトの配送所で受け取ってきた。

今更語ることは何もない。ガルパンはいいぞ

井上夢人ラバー・ソウル』読了。

井上夢人の著書を何冊か読んでいれば「この作者、またとんでもねえミスリード仕組んで終盤に大ドンデン返しするつもりだな」という妙な企みにはすぐ気付く。そういうのを気にせずに最後まで読むのも面白いのだろうけど、これが伏線なんじゃないか、この表現なんかアヤシイな、と穿ちながらコソコソ読み進めるのも味がある。

文庫本ながら600ページ超の重厚でハードなストーカー・サスペンスが展開するが、当然そのままでは終わらない。上記の通りストーリーは長いが、ひとつ先、またひとつ先を知りたくなってすいすい読めてしまう。そして驚愕の結末へ…!

…という感じなのだが、本書の構成の独特さと全体に存在するとあるギャップがあまりに露骨なため「まあひっくり返すとしたらこれしかないよなあ」と読むほど気になっていった。なのでラストというか真相はある程度読めてしまった。東野圭吾の映画化した某傑作が似た状況だったのも想像を助けた。

とはいえ読み応えのあるサスペンス。わかっていても作者お得意の終盤の物語大回転は脳味噌が楽しい悲鳴を上げる。人物描写も生き生きとして毒毒しく、それだけに読み進めながら頭の中に作られてきた世界がぐるぐると揺さぶられたときの明滅は美しい。