でろでろ汽水域

読書感想にかこつけた自分語り

2017-01-01から1年間の記事一覧

今年読んだ本

無職になったので年間百冊くらいは読みたいと思っていたがその半分も行かなかった。以前読み終えた本を再読したりというのも5冊程度なので、読書が趣味と公言するのは憚られる読了数であることは否めない。なお読みかけの本が十冊ほどあるが大半は講談社学…

文学フリマ『自分探しの旅は短パンで』の感想

昨日の続き。 表題の作品を出展したのはイチ・ニイ・イチ、というサークル名だが、構成人員である長尾パンダ、村主、せきしろ、の名前を出したほうが世間的にはピンとくる人が多いのではないだろうか。ハガキ職人、と呼んでしまうとなんだか「それでいいのか…

文学フリマ『僕の休日は誰かの平日』の感想

今年は現地まで足を運ぶことは叶わなかったが、親切な友人が欲しいものがあれば購入して送ってくれるというので2冊だけ依頼した。昨年と一昨年は仕事の合間を見て東京まで出掛けたのだが、実家で暇を持て余す身である今年になって遊びに行けないというのも…

霜月でこれなら師走は

厳密にはまだ終わっていないのだが、とにかく今月は忙しかった。無職であるがゆえに会社や仕事に逃げられないという種類の忙しさが存在すると身に染みた一ヶ月だった。少し落ち着いたので備忘録を兼ねて少し纏めておく。 月初めに採用試験を受けていた某所か…

柿の木

酒を飲んだ叔父を家まで送ることになった。昼前に始まった葬儀の終わりに設けられた酒席だったのでお開きになった時間は比較的早かったが、晩秋を迎えた外は十分に暗くなっていた。この叔父は長く病院に勤めていた人で、いかにも田舎の百姓めいた親戚一同に…

シン・ゴジラを観たので

以下、作品の内容全般に触れますのでネタバレ等を気にされる方はご注意ください。 『シン・ゴジラ』のCMを最初に目にしたのは、ガルパンの劇場版を観るために映画館に足を運んだときだった。上映前に流れる宣伝の中に『シン・ゴジラ』があった。その紹介映像…

生と死のぐるぐる

もう15年くらい前になる。長く寝たきり生活をしていた曽祖母が家で息を引き取った。完全無欠の老衰だった。この文章を打っているMacBookの乗った机のある場所がまさに、曽祖母の亡くなったベッドがあったところだ。いまはその八畳間が私の部屋になっている…

ゲームのトラウマ、という感覚

Twitter上にて「おまえらのゲームのトラウマ挙げてけ」というハッシュタグを見掛けて、つい反応してしまった。 ストーリー上でショッキングなシーンとして印象的だったのは『かまいたちの夜』で真理を階段から突き落としてしまうバッドエンドと、『ゼノギア…

推理小説の読み方

ミステリーに触れたのは漫画『金田一少年の事件簿』が最初だった。小学4年生くらいだったか、何気なく立ち読みして「ははあ、こういう物語があるのか」と目を丸くした。当時の私はミステリーというのは大人が読む物、頭の良い人が嗜む物、と考えていたので…

プレステの『MOON』てゲームを知ってるかい?

発売は98年だったか。ゲーム雑誌を読んでいて、その世界観に真っ先に惚れ込んだのは弟だった。可愛らしくポップ、それでいてどこか儚さを感じさせるパステルカラーの色使いと開発画面の写真を眺めているだけでも、他のソフトとは違うセンスの良さが溢れ出…

自然な演技は難しい

以前から主張していることなのだが、映画の吹き替えやアニメの声優に本職でない人間が出て来るのがものすごく気に入らない。特にジブリが。 物心ついた頃からジブリ作品を敬愛しファンタジー世界の歩き方の教科書にして生きてきた私だが、その点に関してだけ…

頭の中にいるイケメンはどこから来るのか

他人の頭の中は覗きようがないが、私は小説を読んでいるときに物語が映像として脳内で再生されている。あなたもそんなフシはないだろうか。なかったらごめんなさい。話は終わりだ。 それは文章に沿って一方通行的に起こっているわけではなく、ある程度キリの…

▶︎さいしょからはじめる

こんにちは。エキサイトブログから引っ越してきました。よろしくね。 以後、文語体。 大学生時代にブログサービスが流行り出した頃から使っていたのだが、最近になって使ってみたら、重い・エラー出る・投稿画面の文字小さい、の三重苦だったので見切りをつ…

花火:8月28日の10分雑記と考察

盆休みに高校時代からの友人と花火を観に出かけた。いつも長い休みの取れるときには酒を飲みに集まるのだが、今年は都合の付く人数が多かったこともあって例年以上に楽しめた。グッジョブ、番長。本当に楽しかったです。久しぶりにレジャーシートを敷いて見…

老化:8月27日の10分雑記と考察

3回目。表題にテーマを簡単に書くことにした。後から自分で見返すときに便利そうなので。ちなみにブログにアップする日とタイトルの日付が1日ずれているのは、原文を一晩寝かせてからこの考察を書いているためだ。この考察も前2回はそこそこ時間を掛けて…

ドラクエ:8月26日の10分雑記と考察

2回目にしてスタイル変更。考察を先に書いて、後に原文を載せることにした。なぜなら原文は酷すぎるから。面白いものを書こうという試みではないものの世間一般に向けている以上、最低限の体裁は整える必要があろう。そして今回、2回目にしてドラクエの悪…

ライティング・マラソン:8月25日の10分雑記と考察

10分間雑記を今日から少しずつ始める。これは時間を区切ってとにかく考えたこと思ったことをひたすらタイプしていく物だ。これにより自分の思考をタイプする速度、技術、そして何よりその中身を鍛える。これはこうして打ちまくるだけでバックキーを押さない…

さよならのまち

大学進学と共に15年間暮らしてきた新潟をあと数時間で去る。絶対片付かないだろ、隕石のひとつも落ちてくれと思っていた部屋もいまはこのMacBookとルーター、手荷物の入った鞄、出るときに捨てていくつもりのゴミ袋が4つあるばかり。がらんとしていてなにか…

無職三日会わざれば

無職になって三日が経った。相変わらず引っ越しに向けた片付けはあまり進んでいない。というのも部屋が不要物だらけであるため次々と捨てないことには片付かないのだが、土日はゴミの回収がないために先の二日は作業があまり進まなかったのだ。もちろんそれ…

4月になりました

前々からの宣言通り今日から無職になった。会社から付与されていた携帯電話も返却したため取引先から煩わしい電話もかかってくる可能性はゼロだ。3月の半ばからは引き継ぎをしながら仕事をしていたので電話自体はそんなに鳴らなかったのだが、たまに、と完全…

読書感想 2016.12月分 後半

前回の12月前半の読書感想、奇しくも全部ミステリという「なにがなんでも読むだよめちゃくちゃ偏ってるじゃねーか」のツッコミ待ちになってしまった。言い訳をさせてもらうならば、この時期は読書を習慣づけようという助走期間みたいな物だったので心理的ハ…

『夫のちんぽが入らない』読書感想

書き終えて推敲しているが、以下の文章は厳密には読書感想ではない。二言三言しか言葉を交わしたことはないが、私は個人的にこだまさんを知っている。だから純粋に本だけを読んでの感想というのがどこからどこまでなのか、よくわからない。本を読んで思った…

読書感想 2016.12月分 前半

最近読んだ本の読書感想などをつらつらと。昨年12月半ばから読了した本の簡単な感想はTwitterで呟くようにしているのだが、それで充分という本もあるしまだまだ紙面を割きたい物もある。時間が経って気持ちの置き所が定まってきた作品もあるので、そこらを振…

夢のメモ

仕事の影響でここ2年ばかり平均睡眠時間は夜間で約4時間半、日中に昼寝で1〜2時間という生活を送っている。田舎で生まれたため大学受験で夜更かしするようになるまで21時には「もう寝る時間」という認識で生きてきた自分にはかなり不本意な睡眠時間である。…

あけおめことよろ

新年が明けてからすでに一週間が経過してしまったが、改めて新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。年々会社での拘束時間が増えていくが、幸い年末年始は故郷の秋田に帰って家族で過ごすことができた。親戚一同とも久々に…