でろでろ汽水域

読書感想にかこつけた自分語り

子曰く「ネクタイは首輪、腕時計は手枷」(嘘)

 読書感想は週一くらいで書いていきたい。プライベートで落ち着いて読む時間はなくなったが、電車通勤になったので移動中や待ち時間に本を眺める機会は増えた。逆にあれだけ触っていたスマホゲームにまったく食指が伸びなくなった。不思議である。

 

 社会人になっての一週間が終わった。いまの職場は基本週休二日なので金曜日が終われば「よい週末をお過ごしください」モードである。信じられない。前職では土曜日は出勤日であったし、日曜日も夕方には出社するのが常だった。24時間以上のオフというのは、月に一回あるかないかの貴重品だった。本当に金曜日で業務が終わっていいのか。それでやっていけるのか。本当はみんな出社しているのに新人だからと気を遣っているのではないか。とても心配である。

 ともあれ無事にこうして酒を飲みながら文章を打てているのは気持ちがいい。勤労意欲が満たされ、お給料も月末には支払われる。来月からは口にするウイスキーも1ガロンで売っているようなヤツよりはいくらかランクアップするだろう。なにより長短両方のスパンで具体的な将来像が描けるようになったのが大きい。根っからの自由人もいるのかもしれないが、私はやはりある程度制限されていないと自由に生きられない人間のようだ。矛盾してはいるが、そんな気がする。

 

 さて、昨日の午前中で転職組は一足先に研修が終わって配属先での実務が始まったのだが、出足から予想に反して忙しい。最初の数ヶ月は先輩と一緒に働いて仕事を覚えよう、という説明がなされていたと記憶しているが、なぜか秋に開催されるイベントの特別編成チームに加えられてしまった。任された仕事は知識も技術もほとんどない、ほぼ畑違いと言っていい内容である。ヤバい。

 プロジェクトに向けた臨時編成ということで、部屋も我々のチームだけが課から離れた別室になっている。『相棒』は好きだが特命係のような立場に実際立ちたいと思うほど酔狂ではない。会議室の部屋が急拵えで事務室に改造されており、内装に対して机や椅子が妙にミスマッチなのが印象的だった。さらに入ってすぐのところに「東京五輪まであと◯◯日」みたいなイベント当日までの残り日数を示した電光掲示板が置いてあり、そのカウンターは200ちょっとを表示している。それを見た瞬間の私の心拍数もだいたいそのくらいだったのではないだろうか。マジヤバい。

 先輩の仕事の補助や簡単な事務仕事や雑務なんかが私に投げつけられるのだろうと思っていたが、スケジュールを見ると私にはイベント広報の仕事が割り振られており、一番早い成果物は〆切が今月の中旬になっている。どんな感じでやったらいいですか、と神妙な顔で上司に伺いを立てると「そう硬くならずに自由にやったらいい」と優しい笑顔が返ってきた。違う、そうじゃない。そういう答えを期待してるんじゃない。でも私は大人なので「はい!」と元気に返事をして勉強を開始した。

 

 それから、かれこれ33時間ほどが経過した。

 なんとかなるような気もするし、ダメそうな気もする。連休ではあるが、明日も明後日も知識の吸収に当てないことには来週の仕事が進まないことは確かである。イベントに対する理解も仕事の技術も、圧倒的に不足しているのが現状だ。割と大量の研修レポートも書かなくてはならないし(研修がなんだか遠い昔の出来事のような気がする)、おそらく夏頃からは休日出勤も増えてくるだろう。

 

 なのに、楽しい。

 ビールとウイスキーをまあまあ摂取しているという要素を抜きにしても、この仕事は楽しい。

 あるいは事故にあった直後にアドレナリンがブワーッと出て楽しくなっているだけみたいな状態なのかもしれないが、それならそれで酩酊したまま行けるところまで行くのみである。二日酔いにならないためには適度な飲酒量に収めるか、ずっと飲み続けて酩酊状態のままでいるかの二択しかないのだ。

 ダメになったら吐こう。それに関しては経験豊富である。